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ある意味、テニス求道。 2009年7月、20数年に及ぶ我流からの脱却を図るべくテニス再入門。にもかかわらず、技術修得よりも道具やらスタイルやら、不埒な方向へ関心が向いてしまう不良ビギナーです。テニスをめぐる“偏愛”をこのブログで発散して、本来の求道(ぐどう)を歩みたいという魂胆。

ロシニョール~その1~

昨日、ロシニョールのラケット4本をヤフオク再出品した。
フィッシャーへの乗り換えを機にコレクションを整理しようと
2月に出品したが全く売れず(リストにも入れてくれない)。
各500円値下げ。これでも売れなかったらどうしよう(笑)。

前にも書いたが初めて買ったラケットはロシのF200カーボン。
ヤニック・ノアが83年全仏決勝で撃破した対戦相手、
スウェーデンの貴公子マッツ・ビランデルの愛器だ。

上京した86年、新宿西口のウィンザーで
これを買うに至った経緯を思い出せないが、
恐らく最初から決めていたのだと思う。
(他のラケットと迷った記憶もない)
ノア以上にビランデルのスタイルが好きだった僕は、
「最初のラケットはF200以外にない」と考えたに違いない。
(ビランデルについては別項で詳述したい)

F200と言えば皆が口を揃えてその柔らかさを絶賛するが、
僕はこのラケットを柔らかいと感じたことは一度もない。
初めてのラケットで他と比較のしようがないからだ。
(ちなみに高校時代はフタバヤのレギュラーウッド)

F200

とにかく個性的なラケットだ。
トップとボトムの湾曲を同率(平行)にした独自のフレーム形状により
90前後?の面積に比してスウィートスポットが広がる、という
ブラフ気味の設計理論も僕好みだった(笑)。

以来、ガチガチの60ポンドで張ったガットを替えることなく(!)
10年間ほど年1回ペースでF200を使い続けた。

結婚して子供が生まれ、テニスをする機会を失うと同時に、
その憂さ晴らしのつもりか、ロシのラケット集めという
新たな趣味(道楽)を始めたがさすがに馬鹿馬鹿しくなり、
程度のよい1本だけを残して全部売り払った。
(僕のF200はフレームが割れてしまった)

去年テニスを始めた時、体験レッスンにF200を持っていったら、
初対面のコーチはすかさず「新しいのに替えたほうがいい」(笑)。
確かに飛ばない、ぶれる、重い、の三重苦だった。
筋力・握力が衰えていた僕にはもはや使用不能だった。

またまたヤフオクでロシニョール捜しが始まった。
テニス市場から撤退して久しいロシニョールを手に入れるには
ヤフオクが手っ取り早く、毎週のようにラケットが届いては、
そのたびに嫁の眉を吊り上げさせた(笑)。

でもやはりロシニョールには限界があった。
パワーがあった頃なら薄いミッドでも何とかなったが、
この年齢と技術では古いラケットは諦めざるを得ない。
「珍しいラケットですね」と言われて喜んでいる場合じゃない。

だから売っ払う。

先日まで使っていたVA300を含めあと3本ほど出品すれば
残りはF200、F330などのヴィンテージのみとなる。
寂しくはあるが、コレクターからプレイヤーに脱却せねば(笑)。

わが青春のラケット、ロシニョール。
いつかまたテニス界にその名を轟かせてほしい。
ラケット求道 | 投稿者 ノア 18:58 | コメント(0) | トラックバック(0)
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